住宅の引き渡し後に不具合があった場合、どんな対応をするべきか

注文住宅は人生でも最も高い買い物の一つですから、買主の手に渡る引渡しの前に、隅々まで確認するための「内覧会」を行います。

ところが目を光らせてしっかりチェックをしたつもりでも、どうしても見落としはありますし、時間が経って初めて発覚するような不具合もあります。

「引き渡し後に発覚した不具合については補修の対応をしない」という契約が多いため、後から発覚した不具合については申し出て良いものか、不安になる方もいることでしょう。

しかし、安心してください。正しく対処をすれば、対応してもらえることもあります。引き渡し後に見つかった不具合についての対処方法をまとめたので、確認してみてください。

引き渡し後に不具合が見つかったときの対処の流れ

まずは、どんな流れで補修まで対応してもらうのか、その全体像をとらえておきましょう。

各ステップでの注意点も含めて説明します。

工務店・ハウスメーカーの担当者に連絡する

問題が見つかったときに連絡するのは、その家を建てた工務店やハウスメーカーの担当者です。必ず名刺を受け取っているはずですから、他の重要書類と一緒に、捨てずに大切に保管しておきましょう。

業界の風土的に、メールよりも電話のほうが早く連絡がつく傾向があるので、まずは電話してみることをおすすめします。繋がったら、発覚した不具合についてその内容を告げ、補修を希望することを伝えましょう。

ここでの目的は、次に挙げる「現地確認」の約束を取り付けることです。電話口で「それは補修の対象外です」などと言われることがあっても、まずは実際に見に来てもらうようにしましょう。

日時を決めてアポを取れたら、次のステップです。

工務店・ハウスメーカーの担当者による現地確認

軽微な不具合であったとしても、基本的には担当者が必ず現場を確認しにきます。多少面倒かもしれませんが、家に上がってもらって直接不具合のある箇所を見てもらうことになるので、そのつもりでいましょう。

ここで担当者はその不具合が補償の対象になるかどうか、チェックをします。担当者も簡単な道具を持ってきており、ちょっとした汚れなどの場合はその場で対応してしまうこともあります。

ここでの目的は、不具合の内容を正確に伝えることと、その対応可否と方法を確認することです。担当者に間違いなく伝えられたら、次のステップです。

対応の内容と日時を確認する

工務店やハウスメーカーで補修対応の手配をしてくれる場合、次にどのような内容の対応をいつ行うのか、決めることになります。住宅はたくさんの業者が入って建てられるため、不具合のある箇所によって対応してくれる業者は異なります。担当者の判断で、必要な業者と工事を手配してもらいます。

このとき、対応の範囲と工事の内容を具体的に共通認識しておくことが大切です。「フローリングのキズの補修」ではなく、「居間とキッチンの境界付近にあるフローリングのヘコミ3箇所の補修」というレベルまで細かく確認を取るようにしましょう。

また、対応工事中は立ち会いが必要になりますから、所要時間も忘れずに確認しておきましょう。

実施の内容と日時、所要時間が決まったら、次のステップです。

補修工事を行う

業者が家に来て、必要な対応・工事を行います。

業者は、工務店・ハウスメーカーの担当者からの依頼を受けて来ているため、対応内容が正確に伝わっていないおそれがあります。工事が終わってから「そうじゃない」「ここができていない」ということにならないよう、業者が作業を始める前に、対応の内容を再確認するようにしましょう。

作業が終わったら、直接目で見て、手で確かめて不具合が解消していることを確認し、書類に承認のサインをします。サインをした後では修正はきかないので、確実にチェックをしましょう。

すべきこと、してはいけないこと

引き渡し後に不具合が発覚した場合、一連の流れの中でやっておくべきことと、やってはいけないことがあります。

事前に確認しておきましょう。

遠慮せずに相談する

原則として、内覧会で指摘できずに引き渡し後に発覚した不具合は対応してもらえない(という説明を受ける)ため、「こんなこと言っていいのかな?」と遠慮してしまう方が多いようですが、まずは相談してみましょう。

数千万円以上の買い物で妥協するべきではありませんし、良心的な工務店・ハウスメーカーでは、ほとんどの場合は親身になって相談を聞き、対応をしてくれます。

対応内容を事前に記録、録音しておく

現地を確認した担当者と対応内容について確認する際には、口頭ではなく、必ずあとで確認できる書面や録音で記録するようにしましょう。

担当者を信用しないということではなく、見逃しや勘違いを防ぐためです。

写真を撮っておく

不具合を見つけたら、すぐに写真や動画を撮っておきましょう。

説明もスムーズにできる上、扉の軋みなど一時的に改善することのある事象の場合、発生当時の状況をあとで示すことができます。

付箋を貼っておく

床や壁など広い面のキズや汚れの場合、後でどこにあったか分からなくなってしまうことがあります。

対応してくれる業者もスムーズに作業ができて、見逃すことがないようにするため、不具合を見つけた箇所には付箋を貼っておくと良いでしょう。

自分で対応しない

ちょっとしたクロスの剥がれや扉の軋みなどは、つい自分で対応してしまいたくなります。

しかし、一度自分で手を加えてしまった後は、工務店・ハウスメーカーによる補修の対象外となってしまう場合がほとんどです。簡単にできそうなことでも、まずは自分で対処せずに、相談するようにしましょう。

細かいキズや汚れは対応してもらえないことが多いと理解しておく

引き渡し後、特に引っ越し作業のあとや入居したあとでは、細かいキズや汚れについては責任の所在が不明確になってしまうため、対応してもらえないことが一般的であると理解しておきましょう。

100%キズも汚れも全くない、ということはあり得ません。常識的な範囲内か、生活に支障があるレベルか、など一定の基準で相談するようにしましょう。

対応工事は必ず自分の目で完了のチェックを行う

業者が対応したあとは、面倒でも、時間がかかっても、希望した対応がされているかどうか、必ず自分の目で確認しましょう。一度承認のサインをした後では、やり直しはできません。

どんなに信頼できる業者や担当者でも見落としやミスの可能性はあります。依頼主である自分が満足・納得できるか、が最も重要なポイントになるため、この点は怠ってはいけません。

まとめ

内覧会でどんなに注意していても、1つや2つの不具合が後から見つかるというのはよくあることです。

このときに適切な対応を受けるには、まず自身で正しい対処をすることが大切です。そして、結局は工務店・ハウスメーカーの対応力によるところが大きいため、信頼できる会社に注文住宅を依頼することがポイントになってきます。

会社選びの段階から、きちんとした対応をしてくれるところを選ぶように心掛けましょう。

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